死のまちという表現
菅さんが孤軍奮闘頑張り過ぎて裸の王様になってしまい、新しく野田内閣が発足した。でも少し落ち着くかと思いきや早々に閣僚の失言問題がとび出してしまった。
大臣の中でも原発問題で今最も注目される経済産業大臣が就任早々の福島原発被害地視察で「人っ子一人いない死のまち」と表現して非難を浴び辞任に追い込まれた。
色んなメディアが寄ってたかって「被害住民の感情を逆なでするものだ」と非難する。野党は早速「解散総選挙しかない」と内閣の足を引っ張る。その結果としての辞任だった。
どんな文脈の中で使ったか定かでないが「死のまち」という表現自体がそれほど悪い表現だとは私は思わない。現実はその通りだろうと思うからだ。大事なのは当たらず触らずではなくその現実から目をそらすことなく正面から対峙することだ。そしてこの事態をどう収束し復興に繋げるか方法と手段を策定し実行することだ。そのための施策を議論するならよい。単なる不用意な失言での辞任とは虚しい。あっさりと辞任したのはこの人の無責任さと無策と情熱の不足をさらけ出したものとしか思われない。
反省してもらいたいのは失言大臣だけではない。言葉尻を捉えてことさら失言を騒ぎ立て手柄顔にネタ作りをするメディアの取材記者達、その報道に飛びついて権益の拡大と党利党略にうつつを抜かす政治家達、これで日本の復興は出来るのだろうか?
失言報道には取材記者に「放射能をうつしちゃうぞ」と言ったとか訳の分からぬオマケ騒動までついた。子供じゃあるまいしいい加減にしてもらいたい。これがニュースとは恥ずかしい。
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