自民党総裁の回帰

やっぱり自民党の体質は少しも変っていなかった。5年前に参議院選挙で大敗し臨時国会開幕直後に敵前逃亡した安倍元総理が総裁に返り咲いた。忌まわしい過去への回帰である。

地方党員票で圧倒的多数の支持を得た石破さんを国会議員による決選投票で逆転した。地方党員の意思と国会議員の考え方がこれだけ乖離しているということである。永田町自民党が旧態依然たる長老派閥政治であることの証明でもある。

石原都知事の仕掛けに始まった中国との領土問題、また韓国との領土問題が険悪化しているこの時にタカ派の安倍さんの復帰は心配である。漠たる「美しい国日本」を標榜する彼はそのためにどんな方策を持っているのだろうか?この5年間で何を学びどう変わったのだろうか?何十年にわたって領土問題を曖昧にしてきたのは自民党外交である。さらにもっと怖いのは原発問題である。この深刻な問題について彼の意見は原発は必要というだけで、方策は曖昧で関心不足の感さえする。

見方によれば安倍さんの復活は来たる総選挙で民主党を利するようにも見える。野田さんと安倍さんを比べて皆さんはどちらがより信頼に足る人物だと思いますか?