グーグルのストリートビュー

はてな?こんなの公開していいのかな?写し出された今の我が家を見て先ずそう思った。

先月から日本でも公開されたGoogle MapのStreet Viewがプライバシー侵害の観点から色々と議論されている。賛否相半ばしているようだが高校生の路上キスシーンなどを見せられると確かにぎょっとする。

道路が広いアメリカでは住宅の広い庭は道路と一体の景観として機能しているが、日本のような狭い生活道路では360度カメラを回されるとどうしても人の家を覗き見る感じになってしまう。目と鼻の先に窓があったり、洗濯物が見えたりするのはどうかと思う。同じ公道とはいえ道路の感覚はアメリカと日本ではまるで違うのだ。日本とアメリカの道路文化の違いから論じた樋口理さんのエッセイは当を得たものだと思う。日本では広い主要道路に限定して生活道路は省いたらどうだろうか?


それはそれとして、もう何十年も前に滞在したアメリカの住居をストリートビューで見てとても懐かしかった。何より驚くのは何もかもがその昔と一つも変わっていない。何十年もの昔にタイムスリップしたようだった。これがアメリカの文化なのだ。

次の二つの住宅地のストリートビューは私にとっては懐かしい想い出だがゲストの皆さんには何の感慨も無いかもしれない。見て頂きたいのはそのストリートビュー(道の景観)である。日本の住宅地とは圧倒的に何かが違うことに気付いて頂きたかったのである。グーグルの諸君もアメリカ方式をそのまま日本に当てはめるのでなくて日本に根ざしたものを作って欲しいと思う。


インディアナ州エスト・ラフィエット市の住宅街(パデュー大学ベッドタウン)、1961−1963年滞在


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ペンシルバニア州フィラデルフィア郊外、エルキンスパーク市の住宅街、1972−1973年滞在

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